サイト運営で生計を立てているプロブロガー、プロアフィリエイターにとって一番つらいのはGoogleの順位変動アップデートによってサイトが検索圏外に飛ばされることですよね。
検索順位が下落して、毎月数万を稼いでくれた稼ぎ柱の記事が飛ばされるだけでもかなりの売上減に繋がります。
特にホワイトハットで、やましいこともせずに誠実に高品質なコンテンツを作り出しているにもかかわらず検索順位が下がってしまえば絶望のどん底に落とされた気分になります。
そうなってしまえばもうパニックです。
しかし、Googleに依存しているビジネスである限り、これは避けようのない出来事であり、すぐに何かしらの処置を施して元に戻るものではありません。
逆に間違った対処をしてしまえば、時間が経過してアップデートの順位が元に戻った時に更に悲惨な結果を招く恐れもあります。
この記事では、「Googleのアップデート後にやるべきではないこと」をまとめて、今後もサイト運営・ブログ運営で生き残っていくための戦略をまとめています。
目次
Googleの検索エンジンの仕組みを振り返る
Googleの検索エンジン(検索アルゴリズム)は「人により良い情報を提供する」という企業理念のもと、機械的な調整ではなく、人の目で見て良いと思ったものを判断できるAIに検索アルゴリズムの調整を任せるようになりました。
2016年以前は検索の品質を監視するGoogleの検索クオリティチームによって、検索アルゴリズムは手動で調整が行われていました。
2017年以降はAI(人工知能)の導入により、検索アルゴリズムは自動的に調整され複雑化し続けています。
▶【SEO】検索順位の決定要因とは?『検索アルゴリズム』の仕組みや攻略法を解説!
自動化が進んだ反面、「こんなに良いサイトがなんで検索圏外になるの?」という状況もたびたび起きています。
AIの導入によりじわじわと順位変動するように
This week, we released a broad core algorithm update, as we do several times per year. Our guidance about such updates remains as we’ve covered before. Please see these tweets for more about that:https://t.co/uPlEdSLHoXhttps://t.co/tmfQkhdjPL
— Google SearchLiaison (@searchliaison) March 13, 2019
公式ツイッターでは大きなアップデートが行われた際に告知が出されます。
Googleの順位変動のアップデートは手動で行われていた時代よりも、じわじわと順位変動するように変化しました。
イメージとしてはこんな感じです。
- 手動対策時代:10位圏内から1日で50位以下まで大幅下落
- AI導入後:10位圏内から1~2週間かけて20位以下まで落ちる
そのため、長年サイト運営を続けているプロブロガー、プロアフィリエイターの方も、この順位変動が変動アップデートによる影響なのか?というのを見極めづらくなっています。
「気がつけば主力のキーワードが圏外に…」という状況になり、ようやくアップデートの影響を受けたことに気づきます。
Googleの変動アップデートが来たらやってはいけないこと7選
【1】一週間以内に大きな変更を加える
大きな変更というのは2番目以降に紹介する項目はもちろん、サイトの雰囲気やテイスト、コンテンツの中身などがまるで別サイトのように大きく変えることです。
例えば、個別記事の要素の順番だけでもユーザー的には大きな変化になりますし、サイトが大きく変わればSEO評価も大きく変わります。
しかし、その方法が必ずしもいい結果が出るとは限らず、むしろ変動アップデート後にGoogle側が変更をほとんど元に戻すケースもあります。
Googleは割と平気でそういうことをしてきます。
順位変動後に、データを確認して思ったような数字が出なければ元に戻すのは当然のことです。
もちろん、影響力がかなりあるので事前に入念なシミュレートは行っていると思いますが、「思ったより影響が大きかったから少し戻そう」といった調整が入る可能性はいくらでも考えられます。
まずはアップデート後の順位変動がいつ落ち着くのか慎重に見極めながら動きましょう。
【2】闇雲に記事のリライトを繰り返す
記事の評価を継続的に上げていくために「リライト」は必要不可欠な作業です。
既存の記事に情報を加筆修正することで、情報の密度がアップし、読みやすい記事に仕上がります。
しかし、アップデート直後にリライトをしてもすぐに成果が出る可能性はかなり低いでしょう。
リライトも情報を追記するのだけが正解ではなく、記事に不要な情報を削除したり整理する作業もリライトの一つです。
検索順位が下がってしまうと「情報の密度が足りなかった」と思いこんでしまい、文章を削るリライトが出来る人はほとんどいないでしょう。
▶アフィリエイト記事のリライトで検索順位を上げるコツとポイント4選
【3】闇雲に記事を削除する
「高品質なコンテンツ」がサイトのSEO評価に大きく関わっているとすれば、その逆に「低品質コンテンツ」はサイトの評価を下げると考えられます。
そういったユーザーから読まれていないような「低品質コンテンツ」を削除すれば相対的にサイトの評価は高くなります。
しかし、読まれていない=低品質コンテンツとは限りません。
どのような基準で記事を削除すれば良いのか?という明確なものさしはありません、
既に自分の中で「低品質コンテンツ」の明確な定義があり、過去の施策で記事の削除によってサイトのアクセス数がアップした経験がある方は、記事の削除をしても大きな問題にはならないでしょう。
何が正解かわからず、闇雲に記事を削除してしまうとサイトの評価を下げる原因になる場合があるので避けましょう。
【4】テーマを変更する
サイトのテーマを変更するのは、デザインを良くするための施策として一見有効な手段に感じますが、これも危険です。
テーマを変更してしまうと、サイトのHTML構成が大きく変わり、検索エンジンのクローラーからするとサイトが大きく変化したように見えます。
変動アップデート直後にテーマを変更してしまうと、その影響で順位が戻らなくリスクが発生します。
また、ユーザー体験にも大きな影響を及ぼすので、滞在時間やページセッションなどが変動する場合があります。
▶おすすめの無料・有料WordPressテーマはこれだけで充分です
【5】更新頻度を極端に減らす
アップデートの影響で検索順位が落ちてしまうと、更新しようとする気力もなくなってしまうのは自然なことです。
しかし、毎日1記事更新など決まった更新をしていた場合、アップデートを理由に投稿数や更新頻度を減らしてしまうと更にユーザー離れを加速させてしまいます。
サイト名検索で訪問していたユーザーがいれば、「需要のあるサイト」としてGoogleに認知されます。
更新をストップしてしまうと、そのユーザーが訪問してこなくなり貴重なサイト名検索の数を減らしてしまうことになります。
そうなってしまうと、Googleからも完全に見放されてしまい低い順位のまま固定されてしまう恐れがあります。
順位が下落してもユーザーをつなぎとめるために、しばらく更新頻度は極力維持しましょう
【6】内部リンクを意図的に減らす
内部リンクはサイト内でコンテンツ同士の関連性を示すための重要な要素です。
記事の順位が落ちたからと言って、内部リンクを減らしてしまうと評価が下がる可能性があります。
まずは様子を見て、
- どのような記事が下落しているのか?
- どのような部分に問題があるのか?
- どんな施策で元に戻りそうか?
という部分を慎重に考えながら、記事に変更を加えていきましょう。
▶アクセスアップで重要な『内部リンク』の正しい貼り方チェックリスト14選
【7】外部リンクを意図的に増やす
外部リンクを増やす行為はブラックハット的な手法なので、これまでそういったSEO手法をしたことない人が実行すれば間違いなく失敗するでしょう。
購入した自演リンクなどを集める行為はGoogle的にもNGとしており、基本的に外部リンクによって順位が上がっているのは正常な状態ではありません。
以前は手動対策などでこれらのブラックハットはすぐに対策されていましたが、現在ではAIの順位変動でこういったサイトも上位に来ることがあるようです。
「高品質なコンテンツ」で検索順位を上げていたホワイトハットなサイトが、変動アップデートをきっかけにブラックハットに切り替えてしまうと二度と検索順位が戻らなくなるリスクがあるので絶対にやめましょう。
逆にGoogleのアップデート後にやるべきこと
では逆にアップデート直後にやるべきことは何なのでしょうか?
少なくても何もしなければ現状改善されることはないですし、イライラと焦りは募るばかりです。
ここでは、サイトに大きな変更を加えずにまずやるべきことについて紹介していきます。
【1】Googleの検索結果をリサーチする
変動アップデート直後は、アップデート前の検索結果よりも必ずしも全ての検索結果が優れたものになるとは限りません。
例えばアフィリエイトサイトが多く狙っている稼ぎやすい「商標系キーワード」は特にアップデートの対象になりやすいです。
購買・登録につながりやすい商標系キーワードの掛け合わせは以下の通りです。
- 商標系キーワード+購入
- 商標系キーワード+最安値
- 商標系キーワード+格安(激安)
- 商標系キーワード+通販
- 商標系キーワード+地域名
- 商標系キーワード+効果
- 商標系キーワード+登録
この辺りの検索キーワードはアップデート直後はまったく関連性のないサイトが上位に来ていたり、公式サイトしか表示されない場合がります。
金融系、健康系など信用性(E-A-T)が重視されるキーワードでは特に顕著ですね。
ココらへんのキーワードで変なサイトやペラサイト、明らかに自演リンクで順位が上がっているようなブラックハットなサイトがあれば1~2ヶ月以内には順位は戻るでしょう。
【2】SEO対策でメリットのある改善施策を行う
大きな変更ではなく、純粋にSEO対策においてメリットのある改善施策を行うことは大事です。
例えば、記事を理解する手助けになるような画像・イラストの追加や、サイトの表示スピードのアップなどが挙げられます。
「サイトの表示は遅いほうが良い」何ていう人はまずいませんよね?
Googleもサイトの表示スピードはSEO評価の指標の一つとしているので、こういった「間違いない改善」を続けていきましょう。
【3】サイト更新から離れてリフレッシュする
先程の「更新頻度を減らさない」と矛盾するかもしれませんが、緊急でサイトの立て直しを図らないといけない場合以外は一度更新作業から離れてリフレッシュすることも大切です。
パソコンの前で焦りながら考え事をしても、すぐに革新的なアイデアが出ることはありません。
あえて外に出たり、ジムや温泉で身体をリフレッシュすることでストレスから開放されて気持ちもポジティブになります。
気持ちが落ち着いたら改めて以下のような部分を考え直してみましょう。
- サイト更新を継続するべきか
- サイトで出来る改善策は無いか
- 新規サイトを立ち上げるべきか
場当たり的な改善策を考えるのではなく、継続して収益を立てられるようにするはどうすればいいのか?原点に立ち返って見つめ直す時間も大切ですね。
順位変動のチェックはGRCを使うのが必須
ツールの特徴 | PC版・モバイル版の検索順位確認 |
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ツールの価格 | 有料(4,860円/年~) |
キーワード検索数 | 最安版でも500キーワードまで チェック可能 |
「GRC」はブログとキーワードを登録することで、そのキーワードの検索順位がグラフ形式で把握出来るツールです。
最近のモバイルファーストインデックスにも対応しており、スマホ版、PC版それぞれに対応したツールを販売しています。
以前はWindowsの対応のみでしたが、現在はMacにも対応しておりPC版とスマホ版の順位の違いもチェックできます。
ブロガー界隈でも人気が高く、年間5,000円ほどで利用ができるのでSEO対策に力を入れブログを育てていこうと思っている方は、購入しておくことをおすすめします。
ライセンスを購入しなくても制限付きですが無料でも利用することが出来るので、まずはダウンロードして触ってみてください。
- 複数サイトを横断してチェック出来る
- スマホ・PCそれぞれの順位がチェック出来る
- 登録キーワードの検索ボリュームが出せる
- 検索順位がグラフ形式で推移が見れる
- CSVファイルでダウンロード出来る
▶SEO対策に必須!無料で使える最強の「キーワード調査ツール」5選
ユーザーのことを考え抜けば検索順位は上がる(はず)
Googleが公式に出しているSEOの説明書とも言える「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を確認すると、最終的には『高品質なコンテンツを作り出すこと』という結論にたどり着きます。
これはGoogleの企業理念「人により良い情報を提供する」にも通じますね。
Google自身も、様々なキーワードの掛け合わせに対して「どうすればユーザーが一番喜ぶのか?」という答えは持っていません。
アップデートという形で定期的に順位変動などを行い数値を計測→改善というPDCAサイクルを繰り返しています。
サイト運営者にとってははた迷惑な話ですが、『検索エンジン』というプラットフォームに依存し続ける限り、Googleの気まぐれに生活が左右される可能性は今後も十分考えられます。
ですので、サイト運営者ができる最善のSEO対策としてはユーザーのことを考えて、記事やブログを作り込んでいくしか無いのです。
検索順位が落ちた時はTwitterでアフィリエイター同士慰め合いながら、コツコツとサイト運営を頑張りましょう…!
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